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断想

続・必要善

前回の「必要善」の続き。

前回は、必要善という言葉が生きるような設定は具体的にはどんなものかと投げかけて終わった。

が、これがなかなか想像しにくい。例えば、善悪がひっくり返った世界を考えてみる。この世界では、悪と呼ばれるものこそが必要とされている。例えば、不健康な食事、睡眠不足、約束を破る、はたまた虐殺などが必要とされている世界だ。こうは書いてみたものの、なかなか想像できない。そんなみんなこぞって悪をなすような世界、とっくに滅んでしまうだろう。そんな世界なんて存続できない気がする。

それではもう少し現実的に考えられるような世界にしてみよう。例えば不良の世界。不良の世界では、いわゆる悪とされることがステータスになるような世界だ。そんな世界で必要善とはどんなものだろうか。不良の世界では喧嘩をすることが推奨されたりするだろう。そうなると喧嘩をしないことは必要善になるか?これはならない気がする。それはそうか。普通の世界でもすべての悪が必要悪にならないように、不良の世界でも善がすぐ必要善なったりはしないか。そう思うと、必要善の例を考えるのは難しい。

 

ちょっと考えて思いついたことがある。
ベン図で考えてみる方法だ。

まずは必要悪をベン図で考えてみたいと思う。図は下のようになる。

前回で必要悪とは、一見悪ではあるが、善の要素も含まれているものと考えた。となると、この図で見ると、必要悪とはベン図の重なった部分になるのではないか。全くの善であったり、全くの悪であったりするようなシンプルな物事は少ないかもしれない。だから実際は必要悪とされる領域は図の見た目よりも多くなるかもしれない。ここでは、図の領域の大きさは無視をして、3つの領域に分かれるという事実にだけに着目したいと思う。

ということは、不良の世界のベン図はどうなるだろうか。不良の世界は、普通の世界と完全に善悪が逆転した世界ではない。しかしここではことをわかりやすく示すために、シンプルに逆転したベン図を描くと下のようになる。

ということは不良の世界での必要善は、結局普通の世界の必要悪と被ることになるのではないか。前回必要悪のところで、タバコを例に挙げた。ということは不良の世界では、タバコは必要善と言えるのではないか?しかし説明の仕方が逆にはなりそうだ。必要悪的説明では「タバコは健康には悪いが、快楽という点ではいい」となる。逆に必要善的説明は「タバコは快楽という点ではいいが、健康には悪い」となりそうではないか。事象は同じだが、説明の仕方が逆になるということだ。

だが、タバコでは必要善としては弱い気もする。必要悪の場合、悪いのは明らかなのだが、それに隠れた善があるのでどうしてもやめられないというニュアンスがある。タバコの必要善だと、善いのは明らかにわかっているけど、それでも悪いのでどうしてもやめられないというニュアンスは薄い気がする。タバコだと明らかに善いとは言えない気がする。もっと明らかに善いのでやりたくないが、その悪さを求めてどうしてもやめられない、という例はあるだろうか。

 

せっかくベン図まで持ち出したが、ここでよくわからなくなってしまった。また時間をおいて何か閃いたら続きを書いてみたい。

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